信心の整理 ——人間はみな、おかげの中に生かされて生きている——
平成29年(2017年)、教会開教107年も残り一ヶ月となりました。私事でいうと、酉年、年男の年も終わろうとしています。
前教会長・原正知先生は、12月を“一年の総仕上げ、総まとめの月”であるとおっしゃっていました。正月に立てた【今年の願いは成就したのか?どういう取り組み方をしてきたのか】を振り返りつつ仕上げていく、まとめていく。足りないところは補っていくことをおっしゃったのでした。
年末になれば、一年のほこりやゴミを洗い流すため大掃除をしますが、信心の上でも一年間の教会参拝、教会行事への参加など振り返って、お礼を申し上げていく“信心の整理”をするのが12月ということでしょう。
○信心していれば、目に見えるおかげより目に見えないおかげが多い。知ったおかげより知らないおかげが多い。後で考えてみてはじめて、あれもおかげであった、これもおかげであったということがわかるようになる。そうなれば本当の信者である。(金光教教典抄「天地は語る」第130項)
教祖様のおっしゃる、すべておかげの中での一年だったとわからせてもらいたいと思います。
厳しい冬も風邪も引かずに乗り越えさせていただいた。通院し服薬の中にも、三度三度の食事もとらせて頂き、今日を迎えられている。健康、体力、気力にお礼を申し上げたい。まさに神様の御力・御恵みを受けて、生かされて生きている今月今日でした。
先般年金の通知が来ましたので封を切ってみました。振込通知書で2ヶ月分として12万8千円近く振り込まれるということでした。65歳より今日まで年金を受けてきておりながら気にもせず放っていたような、お礼も言わずの今日でした。今年は年男でしたので、しっかり年金額を見つめ返し、お礼を申し上げた一年でした。
新しい教会で息子夫婦家族と同居生活になって3年が経ちます。四代金光様のみ教えをもじって表現すると
祖父母は 孫と共に生まれたり 育たねばならぬ 孫も 祖父母も
(原題:父母は 子と共に生まれたり 育たねばならぬ 子も父母も)
となりましょう。一緒に遊び、一緒に食事ができる喜びをかみしめ、時には本気で腹を立て、時には孫遊びに疲れてみたり、今年も有難い一年でした。ご信徒の方や地域の方々とも交流ができ、多くのことを教えられ、神人の道を歩むことができた一年でした。
私事ですが、今年は中学校、高校、大学の同窓会が開催され、全てに参加のおかげを頂きました。特に大学の同窓会は横浜でありましたから、体力、気力、財力を振り絞って参加させていただき、参加者10名で東京見物をさせていただきました。冥土の土産になりました。特に財的には10万近く参加費や旅費がかかりましたので、よくもおかげをいただいたものです。私の年金の額ではとうてい難しいところを、神様からのお下がりをいただけたことに感謝しています。
この東京行きには、もう一つのプログラム、すなわち神様のお膳立て・ご配慮をくださった計画が入っていたのでした。
懇親宿泊会場が第一日目横須賀近くの三浦半島で、第二日目は武蔵小杉駅近くのホテルと幹事から連絡があったときには驚きました。東京も広い、横浜も広い、千葉も広い。どこが会場になるか想像もできない中で、横須賀のご信徒の方を一度尋ねてみたい、さらに武蔵小杉にある金光教教会にお参りしたい、さらに近くに 口之津教会初代教会長伊達トリ先生の養子さんである伊達五郎さんの家もある。
お参りしたいという願いがすべて成就したのでした。
大学同窓会二泊三日の日程に障ることなく、私個人の計画が組み込まれたのです。幹事はよくも横須賀と武蔵小杉を入れて下さった。このことを只々驚き、神様の 取り計らいに敬服するのみでした。
教会行事・活動も、この一年を振り返りますと、信徒の皆さんがよく参拝御用にあたってくださって、一つ一つが予定通り成就できました。
ただ一つ、教会奥城墓地移転計画については、願いを立ち上げ、地域の方々への建築説明会を実施するところまでは事が運びましたが、その後隣接地の天祐寺さんとの話し合いが必要になり、進められているところです。結果によっては、来年の工事着工になるかもしれません。ご都合を頂きたいと思います。
○お天道様のお照らしなさるのもおかげ、雨の降られるのもおかげ、人間はみな、おかげの中に生かされて生きている。人間はおかげの中に生まれ、おかげの中で 生活をし、おかげの中に死んでいくのである。(教典抄 第56項)
○神の心にかなった者が少ない。財産と人間と健康とがそろって三代続いたら、 これが神の心にかなったのである。神の心にかなわないと、財産もあり力もあるが、健康でない。健康で賢くても財産をなくすことがあり、また大切な者が死んで、 財産を残して子孫を絶やしてしまう。神のおかげを知らないから、互い違いになってくる。信心して神の大恩を知れば、無事健康で子孫も続き財産もでき、一年まさり代まさりのおかげを受けることができる。(教典抄 第135項)
一年の総仕上げの月として、今年一年の信心を整理してみましょう。神様のみ心に適うよう、神様に喜んでいただけるよう、今一度心を神様に向け直して、神様と一緒にさせていただく心で過ごしたいものです。
金光教諫早教会長 原 正忠
(教会広報誌のんのこ 2017年12月号より転載)